漁師町の名残りを今に残す名店
昔から浦安の味として、人々に愛される「焼きあさり」

昭和20年代や30年代初期、浦安では遠浅の海が広がり、海苔の養殖やアサリ漁が盛んに行われていました。昭和25年(1950)創業の越後屋焼蛤店では、昔ながらの焼き蛤と焼きあさりを販売しています。

戦後、先代のご主人が友達に焼きあさりの作り方を教わって売り出したのが始まり。「昔の浦安ではいたるところであさりがとれたからね。まだ店を構えてない頃、魚市場の近くで焼きアサリを数本束ねて売ってたね」と話すご主人の宮沢富一さん。

代替わりしてからも創業当時の製法と味を受け継いでいます。作業場ではスタッフの方があさりを1本1本串打ちしていました。

備長炭で焼き上げてからタレにくぐらせます。「秘伝のタレってほどじゃないんだけどね」と謙遜して笑うご主人。タレは醤油とザラメ、あと少しの隠し味を加え、あまり味が濃くならないようにしているそうです。

完成した香ばしい焼きあさり。あさりの1粒1粒に弾力があり、噛むほどに旨みが広がります。1串食べるとつい2串、3串と手がとまらないのが不思議! お酒のあてにもぴったりです。

東京メトロ浦安駅からほど近い場所にたたずむ越後屋焼蛤店。店先では焼きあさりだけでなく、焼き蛤も販売しています。数十本まとめて購入する常連さんや、おやつに1本だけ買うお子さんもいて、地元で愛されていることが分かります。

「焼きあさりの魅力はなんといっても手軽に食べられること。何も手を加えないで食べられるし、冷めてもおいしいよ」と語るご主人。串からはずしてご飯と一緒に食べたり、お茶漬けにして楽しむ上級者もいるそうです。浦安の伝統を継ぐ素朴で味わい深い焼きあさり、ぜひ試してみてくださいね。
事業者 | 越後屋焼蛤店 |
住所 | 千葉県浦安市猫実5-18-19 |
電子メール | yakihamaguri@bb.wakwak.com |
電話 | 047-351-2833 |
定休日 | 月曜・第3火曜日 |
営業時間 | 8:30~17:00 |
URL | https://echigoya-yakihama.com/ |